芦谷社労士事務所の芦谷義一です。
サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(以下:サプライチェーン補助金)の概要が公表されました。3月中旬にスタート予定です。2次という位置づけから、1次からさほどルールが変わらないと推測できるため、3月12日あたりからスタートするのではと予想しております。
https://www.meti.go.jp/covid-19/supplychain/index.html
特徴をざっと説明します。
①2次募集である点
昨年7月に公募があった1次募集を引き継いだ2次募集という位置づけです。そのため、1次合格者は再度チャレンジはおそらくできないと思われます。
②中小企業特例が新設
新たに補助上限額が5億円の中小企業特例が設けられました。応募の条件としては、「A類型であること(A類型とは生産拠点の集中度が高い製品・部素材の供給途絶リスク解消のための生産拠点整備を指しています)」、「対象製品・部素材の生産に必要不可欠な製品・部素材の生産を行うこと」が求められています。
1次のA類型採択者を分析すると重要なキーワードは「航空機エンジン」、「半導体・半導体製造装置」、「リチウムなどの電池」が主な候補になりそうです。
1次採択者の一覧(先行採択者分は除く)
https://www.meti.go.jp/press/2020/11/20201120005/20201120005-1.pdf
他に「医薬品」なども候補ですが、どちらかといえばB類型が医療系の素材や機器を対象としているためB類型を狙うのが無難でしょう。
③補助上限額が150億⇒100億円に
これは1次に比べ予算が減ったことと、想像以上の応募社数であったことから多くの企業にいきわたらせるべきという考えが反映されているのだと考えられます。
④補助対象事業が限定
「2. 支援対象の明確化」という形で補助事業の範囲が限定されます。前回は応募が殺到し、本補助金の趣旨に合致しない補助計画などもあったことの対処であると考えられます。
■2. 支援対象の明確化
まだ未確定ですが、今回からは不織布マスクなどは家庭用のマスクは対象から外れるのではという情報もあります。またアルコール消毒液や医療用ガウンなども一時期に比べて需給がひっ迫しているわけではなく、対象から外れる可能性も考えられます。
一方でワクチン接種が本格化し始めることで、注射器や医療用冷蔵庫・冷凍庫などが採択されやすいのではと考えられます。また、物流についてもワクチンの配送や保管などを絡めることで採択されやすくなるのではと考えられます。
⑤C類型は廃止
2か月程度の公募期間が求められる予定ですが、昨年と同じように先行受付を開始する可能性もあります。応募をお考えの方は早めに用意をしておいた方が良いでしょう。
その他前回は銀行や金融機関からの融資の内諾書などが必要書類として求められましたが、2次という位置づけから本公募も恐らく必要なのではと考えています。
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